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今宮純の「開幕戦予想グリッド」
2012.03.15

 いよいよ2012年シーズンの開幕。第1戦オーストラリアGPの決勝グリッドが気になるところだが、3月のトークイベントでは開幕戦の予想グリッドを発表するのが恒例になっている。そこで今回はイベント・レポートを兼ね、今宮純が直前のテスト情報などをもとに導き出した今季開幕戦の予想グリッドをお届けしよう。

PPはシューマッハ! 復帰のライコネンはルール変更も味方に

 開幕戦オーストラリアGPのPPは69回目のシューマッハ。メルセデスの問題は信頼性だと思っていましたが、それもロングホイールベースとなり去年の悪い挙動が一掃されています。ピレリタイヤもスクエアショルダーになったことでタイヤ・コンタクトパッチが上がり、昨年は嫌で嫌でしょうがないと漏らしていたリアタイヤが、「今年は抜群だ」とコメントしています。一昨年、昨年の流れを断ち切ったマシンを与えられたことで、本来の自分のドライビングの枠組みの中に車のほうが戻ってきたとみていいでしょう。

 今年の相次ぐレギュレーション変更は「ニューエイマジック殺し」(A・ニューウェイ/レッドブル・チーフ・テクニカル・オフィサー)と言われていますが、その影響を受け車のフィールがベッテルにはもう一つのようです。どちらかといえばウェバーのほうがポジティブな受け止め方をしている。しかし天才的な感覚を持つベッテルのことですから、このくらいの位置には入ってくるでしょう。

 ライコネンに関しては、F1を離れている間に腕が鈍ったという見方もありますが、僕これには否定的です。特に今年はエキゾーストブローイング等いろいろなルール変更があり、テクニカルグリップが減って低速コーナーでアンダーステアが強く出る傾向になっている。この傾向のマシンを乗りこなすのは、以前から上手さのあったライコネンですから、WRCであらゆるグリップ環境の中でマシンをコントロールしてきたという経験もあり、ドライビングだけで言ってもこのあたりにノミネートされてもいいでしょう。

王座奪回を目指すマクラーレン、今季も苦戦が予想されるフェラーリ

マクラーレンはヘルスのテストで高速コーナーのダウンフォース不足をドライバーが指摘していましたが、その後のバルセロナでは「思った以上に高速コーナーのダウンフォースがいい」というコメントに変わりました。この進化率は、さすがにマクラーレン!という感じでどんどんレッドブルを追い詰めていると言っていいでしょう。ロングシャシー化やカモノハシではないノーズも、空力のバランスもうまく運んでる。チームは序盤戦からレース方向に振ったマシン作りが見て取れます。

 フェラーリはフロント・サスペンションをプルロッドに変えたことが話題になっていますが、実はリアもプルロッドに変えています。前も後ろも昨年とは違うということで、リアほぼクリアになりましたが、フロント・サスペンションに問題が残ってしまった。具体的にはサスペンションの入力スピードが遅く、反応が鈍い、そのためにフロントタイヤがうまく曲がらない、コーナーの出口でトラクションがかからない、加速が悪いといった課題の多いプルロッド・サスペンションを、開幕までにどれだけ煮詰めていけるか。もし、そこの回答がうまく見つかれば、思い切ったデザインのいい部分がじわじわと出てくることもあり得ると思います。

表彰台に迫るかフォース・インディア、マシンの進化に可夢偉も期待

 フォース・インディアは傑作ですね。あのマシンは非の打ちどころがない。今年はフロントウイング規制が変わってどのチームも苦しんでいますが、ここだけは発表からバシッとしたものを出してきた。コピーするならコピーしてみろという感じで、相当自信があるのだと思います。テストでは周回数を重ねドライバーもいい感じできている。今季は表彰台も!とは言い切れませんが、表彰台にぶら下がるぐらいのところまできていることは確かです。

 バルセロナ・テストの最終日でベストタイムを出した小林選手。あのタイムは去年の彼のタイムと一緒ですが、今年彼がやっているのは距離出し。特にバルセロナでは一番走っている。昨日が140周以上、マラソンを2本分やるぐらいのエネルギーが必要ですから、本当にお疲れさまと言いたいですね。ザウバーはテクニカル・ディレクターのJ・キーがチームを去ったことが大きく報じられましたが、彼はいろいろなポジションから上がってくるレポートやデータをコーディネートしていく立場ですから、彼がいなくなってもそれほど大きなダメージはないと僕は見ています。組織力とすればそれほど大きなマイナスはない。むしろ彼と小林選手で作った「C31」がいい置き土産となっている。特にメカニカルグリップの進化は「昨年よりも良くなっている」と小林選手も言っています。空力に関しても数々のアップデートが行われ、いい答えが出ていると聞いていますから、期待してもいいでしょう。
(コメントは当日の一部を抜粋したものです。データは2月25日現在)


今宮純の開幕戦予想グリッド

PP: M・シューマッハ メルセデスAMG
2位 S・ベッテル レッドブル
3位 K・ライコネン ロータス
4位 N・ロズベルグ メルセデスAMG
5位 M・ウェバー レッドブル
6位 L・ハミルトン マクラーレン
7位 J・バトン マクラーレン
8位 F・アロンソ フェラーリ
9位 P・ディ・レスタ フォース・インディア
10位 小林可夢偉 ザウバー
11位 F・マッサ フェラーリ
12位 N・ヒュルケンベルグ フォース・インディア
13位 J・エリック・ベルニュ トロ・ロッソ
14位 R・グロジャン ロータス
15位 S・ペレス ザウバー
16位 D・リカルド トロ・ロッソ
17位 H・コバライネン ケータハム
18位 P・マルドナド ウィリアムズ
19位 B・セナ ウィリアムズ
20位 V・ペトロフ ケータハム
21位 T・グロック マルシャ
22位 C・ピック マルシャ
23位 P・デ・ラ・ロサ HRT
24位 ナレイン・カーティケヤン HRT
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