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2015パラドックス的アワード発表!
2015.12.29

 「すごく面白かった」とは言えないけれども「つまらなかった」とも言えない2015年。どちらでもないシーズンではなかったか。それでもぼく個人は、ドライバーにフォーカスすれば見応えある1年間だったと思える──。

 速く強い者ハミルトンが実力によって3冠を制し、敗れたとはいえロズベルグも最後には彼のいい部分をすべて出し切れた。移籍1年目の2戦目に勝ってみせたベッテル、フェラーリ復興への礎を築き、3勝をもたらしたのは個の努力だ。5回リタイアのライコネン、下位に沈んだように映るがやる時はやるキミ。最終戦3位で締めた彼はパパになってからなにかが変わった気がする。覚醒したペレス、23年ぶりメキシコGP復活イヤーに確実なドライビングを続け、1123周(全19戦1149周)をカバーしたのはベッテルに次ぐ2位だ。

 結果として華々しいモノを残せずとも、リカルドは最速ラップ3回を記録。僚友クビアトも自己ベスト“2位”をハンガリーGPでものにした。チーム資金なし、タイヤ代ぎりぎり、パドック施設もなし、FP1も走れず、それでもグロジャンはベルギーGP3位へ。これは勝利にも値する“快挙”だ。

 「新人ビンテッジイヤー」、おそらく2015年は後にそう語り継がれるシーズンになるだろう。最多オーバーテイクを実行した現18歳フェルスタッペン、負けず劣らず不運なトラブルを克服し健闘したサインツ。互いに切磋琢磨、同時デビューした彼らが年間を通じてスキルアップしていく姿を見るのが楽しみだった。

 我慢と忍耐の狭間で矜持を持ち、軽4輪でスーパーカーに挑むような“屈辱レース”に没頭した新生マクラーレン・ホンダ初年度。アロンソとバトンの1周入魂の走り、また無線で流れた“悲鳴”はまさにこのスポーツの「人間ドラマ」だ。個人的にこういうカタルシスをもっとリアルに伝えなければいけないと反省した。王者二人の魂の叫びはロズベルグがピットとかわす無線交信とは、次元が違う。
 成績結果にとらわれず、恒例のベストドライバー10人をセレクトした。

☆<2015年ドライバー・トップ10>
1位 L・ハミルトン
2位 S・ベッテル
3位 M・フェルスタッペン
4位 S・ペレス
5位 N・ロズベルグ
6位 F・アロンソ
7位 D・リカルド
8位 R・グロジャン
9位 K・ライコネン
10位 D・クビアト
次点 V・ボッタス(開幕戦で体調不良のため欠場が惜しまれる)

★<2015年裏アワード>
もうすこし期待に応えて頑張ってほしかったヒト、チーム、そのほかを“裏アワード”としてセレクト。あまりこういう企画は他ではないけれども愛をこめ、ここだけで発表。

・ドライバー・オブ・ザ・イヤー 
M・エリクソン(開幕8位が最高、2年目だが新人のF・ナッセの3分の一得点)

・マン・オブ・ザ・イヤー 
H・マルコ(PU探しに奔走したレッドブル、ルノーを上から目線で揶揄し続け、コース外での話題を提供)

・タイムアタッカー 
P・マルドナード(予選2勝17敗は全チームで大差に、これほど負けた例は無い)

・スターター 
N・ロズベルグ(いいときもあったがダッシュ失敗がハミルトンとの勝負を分けたのは
言うまでもない)

・ルーキー 
J・パーマー(ロータスでFP1走行チャンスを与えられながら、もうひとつ印象がなかった・・・)

・エンジニア 
P・プロドロモウ(レッドブルから高契約条件でマクラーレン入り、“サイズ・ゼロ”コンセプトのMP4/30をホンダRA615Hとパッケージング。熱害が及ぼす悪影響が飛び火、空力特性も×××。開発リソースの多額を費やしたのに。

・チーム 
マクラーレン(ぶざまな80年代以降のワースト9位、下はマノーだけ)

・ピットワーク 
ウイリアムズ(昔からいいマシンを造るのに、戦略やピットワークがうまくはない。15年もたびたびの“失策プレー”が惜しまれる。

・ホスピタリティ 
ホンダ(新築で豪華な2階建てモーターホーム・屋上ベランダ付きが登場。他のPU供給メーカーもびっくりしたと。寿司職人を雇い、高価なワインリストまで、なのにゲストはなくプレスは“立ち入り禁止?”。いったい誰のため、聞けば社員メカさんたちも行けないとか。

・スチュワード 
D・ワーウイック(ドライバー出身の審査員のなかで最も厳しいのはこの人物。E・ピロとは対照的、鈴鹿でメルセデス勢が2コーナーでやりあってもピロはお咎めなしに。でもワーウイックさんはいつも“英国人贔屓”のジャッジでペナルティーを下す。もっと公平にとドライバー達、昔走っていたころはそんな様子なかったデレックなのに。

・レース&オーガナイズ 
オーストリアGP(2年目のジンクスは主催者にもある。昨年は成功、今年は観客も減り、熱量がダウン。満員メキシコGPの三分の一規模は残念、季節はベストな6月下旬だったのに)

PS 今シーズンもF1界は終わってみれば〇も×も指摘できる年でした。でもこうして続いていくのがF1チャンピオンシップなのです。きっと、もっと、ずっとエフワン・・・、そう信じて2016年を待ちましょう。
F1LOVERS皆さまからのサポート、激励、ご意見などありがとうございました。よいお年をお迎えくださいませ。


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