News Eye
3年計画で表彰台。人材も集まり、新生ルノーが堅実路線でスタート
2016.02.18

開幕まで30日ちょっと、来週からバルセロナで今年の“合同テスト”がスタートする。16年シーズンイン目前なのに今年は、例年よりも静かな雰囲気でインパクトあるニュースが少ないままきている。

その静穏な2月、ルノーが3日に「新ワークスチーム再結成」とモータースポーツ・プログラムの発表を賑々しく開催。最近珍しい“国際的プレゼンテーション”で、じきじきにC・ゴーンさんが独り舞台の主役を努めた。このニュースの裏側を紐解いて見よう。

 栄光あるエンストーン・ベースの旧ロータスは昨年中からもうボロボロ、主要スタッフが流出していた。まずは要となる人物を配置しなければ。最近までメルセデス・チームにおいて礎を気付いたB・ベルを技術責任者に据えた。そして傘下に元フェラーリのC・ダイヤーをスカウト(彼は優秀だ)、生え抜きで残るN・チェスターとは昵懇の仲、この3人が再建にあたるのだろう。だが現場スタッフ連中はバラバラの寄せ集め集団、これから“一本化”するのには時間を要する。

 それをちゃんと認識し「3年計画でこれから表彰台争いをめざす」、と控えめながら堂々宣言したゴーンさんはエライ。モータースポーツを分かっていらっしゃる。昨年今頃いきなり「秋には表彰台を!」と吹いた、日本のメーカー責任者とは一線を画す。

 アンバサダー役に落ち着いたA・プロストも「タイトル争いは当分できまい」と、あの人らしい現実発言でブレーキをかけた。直接チームにかかわるポジションでなく、いわばメルセデスのN・ラウダ的なところで自由発言させておいたほうがいい人。自分の“プロストF1”を消滅した顛末が、いまだに汚点として残るから・・。

16年ルノーがどこまでくるか。それはひとえにゴーンさんの「予算配分」にかかっている。意外に小規模なルノー・スポールはメカクローム社など下請けと協調し、タイトルを獲得してきた。パーツ内製率が低いのは昔からのこと、協力企業を巧く起用しコーディネイトしてきたのがルノー・スポールだ。そういう意味で、昨年成就しなかったけれどイルモア・エンジニアリング(M・イリネン)のICE内臓エンジン・直噴技術に注目していただこう。3年目PUに新風を吹き込むのはイルモアかも・・・。

結局マルドナードはクビでマグヌッセンが呼ばれ、パーマーがレギュラー昇格となった布陣は地味だ。発表会に華がなかったのもいたし方あるまい。でもデンマーク人の彼はマクラーレン子飼いながら切られ、この抜擢によってやる気充分。実力証明しようと燃える新鋭はムチャする、だから僕は彼にかなり注目している。昨年フリー走行を見た限りパーマーにはあまり強い印象はないので、マグヌッセンが新生ルノーをリードして行くことになると思う。

そこでちょっと気になるのは、ゴーンさんが今も05&06年に連覇したアロンソに“ラブコール”をおくっていることだ。火の無い所に煙は立たない。これはあくまで憶測だが“パイプ”は切れてはいない。その間に居るのが最近頬を整形手術したあのF・Bトーレさん。いくらかかったか知らないけれど、彼はきっといつかこの世界に戻ってこようとしているのでは。

PS タイミングがずれますけど、続いて「今月のニュースの見方」を池上さん的にまた。

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